学資保険の知識

学資保険と貯蓄はどちらがオトク?現役FPが子どもの教育資金の貯め方を徹底解説

子どもが生まれると、多くの人達が学資保険の加入を考えます。

実際に学資保険に加入している人が多く、子供の教育費がかかる高校・大学に備えて今から貯蓄しておきたい・・・と思いますよね。

高額なお金もかかりますし、子供の進学の幅を広げてあげられるので、将来の子供のお金を準備できる安心感もあります。

でも学資保険は貯蓄型の保険なので、自分でお金を貯め教育資金に備えるのと、そもそもどんな違いがあるのか?

貯蓄と学資保険のどちらがいいのか・・・多くの人が悩むポイントでもあります。

教育資金は子供の将来にかかる大切なものですし、後悔のないようにしっかりと比較した上で決めたいものです。

学資保険と貯蓄どちらがいいのか・・・その疑問について特徴を交えながら徹底的に調べてみました。

学資保険にどのぐらい加入しているの?

学資保険を調べると意見はそれぞれで、賛否両論の意見を耳にします。

2018年のソニー生命の調査で実際に学資保険に加入している割合は46.3%になると言われています。

かつては学資保険の返戻率が高かった時代もあり、加入していた人の割合が半分以上を上回った時代もありましたが、現在は緩やかに下降しています。

それに対して貯金は58.2%と、半分以上のママ、パパが子供の教育費用のために備えていることがわかります。

子どもが将来大学まで進学できるお金を用意するのは親の義務だと考える一方で選択肢を与えるためにも、まとまった教育資金がほしいと考える人も増えています。

金銭的な事情によって子供の選択肢が減ってしまっては、親としては何だか申し訳ない気持ちになりますね。

こんな時代だからこそ、お金を堅実にしっかりと貯めていきたいと考える人が増えています。

一昔前のようにただ学資保険に加入していれば、お得に教育資金が貯められる時代ではなくなったからこそ、どちらがいいのか悩みますね。

学資保険の6つの特徴とは?

学資保険の名前は聞いたことがあっても実際に加入する立場になるまで、どんな保険になっているのかその仕組についてよく知らない・・・なんて人も多いのではないでしょうか。

学資保険は昔から人気のある保険なので、あなたの進学費もご両親が学資保険に加入して用意しておいてくれたなんて人も多いはずです。

ここからは基本となる学資保険の特徴について説明していきます。

特徴1 返戻率の高さ

学資保険に加入する人の多くが返戻率の高さを重要視しています。

返戻率は保険料を支払った金額に対して受け折れるお金の割合を示したものになり、100%を切っている保険は「元本割れ」をしていることになり、受け取る額が少なくなることを言います。

100%を越えると支払った金額よりも多くのお金を受け取っていることになります。

2017年4月に各保険会社で保険料の値上げがあり、以前は110%を越える学資保険もありましたが、現在は108%程度の返戻率、もしくはそれを下回る返戻率が多くなっています。

特約を付けると元本割れする可能性も高くなり、以前よりも学資保険の貯蓄性は下がっています。

ただしそれでも貯金よりもお得にお金を貯蓄できるので、学資保険の返戻率の高さには定評があります。

特徴2 計画的に教育資金が貯まる

学資保険の場合、途中で解約したり支払ったお金を引き出すと元本割れしてしまい、損をする場合が多くなります。

学資保険ならではの返戻率も下がってしまうので、それを考えると学資保険のお金は崩さずに貯蓄する人が多いのです。

学資保険の払込期間はその保険によって異なりますが、長期間お金を強制的に貯蓄できます。

最低でも15年程度お金を貯蓄すると時には何かしらの事情があり、学資保険を途中で解約しなくてはいけない事態が出てくることも・・・。

強制的にお金を貯蓄できる学資保険をメリットととるか、デメリットととるかは置かれている状況によっても変わります。

特徴3 節税対象になる

意外と知られていないのが、学資保険は節税対象になり「生命保険料控除」になることです。

会社で行う年末調整や、2月~3月の確定申告などを利用すると節税にも繋がります。

年間の上限はありますが「最大4万円」までは節税対象になるので、自営業・住宅ローンの支払いがある場合は大きな節税効果に繋がるのではないでしょうか。

ただし他に生命保険に加入している場合は上限を越えると節税対象にならないので、年間の支払額も把握しておきトータル的に計算しましょう。

特徴4 払込免除特約

学資保険に加入する時にこの特約を目当てで入る人も多いはずです。名前に保険がついているように、学資保険のほとんどにもともとついている保障のようなものです。

学資保険の契約者が死亡したり重度障害になってしまい、日常生活に支障が出る場合、その後の保険料の支払いが免除されます。

契約者に万が一のことがあった場合でも、子どもは進学をあきらめる必要がなく大学に進学できます。

もちろん支払完了後にもらえる「満期金」「お祝い金」などを受け取れて、子供の将来の保障ができるのでとても魅力的な制度と言えます。

他にも特約には種類がありますが、学資保険として考えると払込免除特約は嬉しい制度になるはずです。

特徴5 インフレに対応できない

学資保険は固定金利によって決められています。そのため金利が上がっても何の恩恵もなければ、損をしてしまうことも否めません。

インフレとはインフレーションの略称になり、物価が上がりお金の価値が下がってしまっている状況をいいます。

これが加速してしまうと物の値段が急激に上がってしまい、欲しいものが買えないぐらい生活が貧しくなってしまうでしょう。

そのインフレ状態を抑えるために金利を上昇させて、銀行にお金を預けておけば資産が増えるので物に対する需要を抑えられます。

今はほぼ金利がない時代になるので、今後金利が上がっていくと考えられています。

特徴6 破綻した場合に損をする

学資保険は保険に分類されるので、もし何かしらの事情があり、破綻してしまった場合は9割程度の金額しか保証してもらうことができません。

どんなに毎月保険料をしっかりと収めても、1割損することがあります。金額も大きいのでその1割は大きな額になりますよね。

貯金などで銀行にお金を預けていた場合は1,000万円までは保証されると考えると、1割の損失も大きな金額になり考えてしまいます。

子どもがいざ大学に進学する時に、1割が足りないばかりに支払いができないなんてケースになってしまいます。

貯金の5つの特徴とは?

子供の教育資金の貯蓄する上で学資保険ともう一つあるのが貯金ですよね。

学資保険と同じように毎月お金を貯蓄していけば、同じ意味合いになるのでは?と考えるものです。

定期預金に登録しておき、自動で毎月のお金が引き落とされていけば、無理なく貯金を増やせます。その貯金の特徴について見ていきましょう。

特徴1 お金を引き出せない期間がある

貯金で子供の教育資金を貯める場合、定期預金を利用することが多いでしょう。事前にお金を預ける期間を選びますが、その期間中に関しては簡単にお金を引き出すことはできません。

本来自分の銀行口座などに入っているお金はATMなどを使って気軽に下ろせますが、定期預金の場合は窓口に行って「解約手続き」を行わないと出金ができないのです。

銀行によっても預ける期間が異なりますが、「単利型」と「半年複利型」のいずれから、ご自身が希望する貯金の方法を選びます。

預けている間の金利を期待するのであれば、「預金期間」を長くして金額を大きくするのをオススメします。

特徴2 途中解約ができる

貯金の特徴として途中解約をしても元本割れもなく、損することが少ないことでしょう。

定期預金の場合そのペナルティとして利息分が低くなることがあり、満期を迎えるまではお金をできるだけ使わないに越したことはないのですが、いつ解約しても元本割れの心配がないのは大きな安心感です。

長期間払い続けていく上で、何らかの事情がありお金が必要になってしまった時も安心して引き出せます。

長期間お金を払い続ける自信がない人にとっては貯金の方がいいのかもしれません。

特徴3 預金保険制度がある

「預金保証制度」は銀行にお金を預けていて破綻してしまった場合に、元本1,000万円までは貯金が守られる制度のことをいいます。

限りなくその可能性は低いのですが、必ずしも0とは言い切れません。銀行になにか問題が起きてしまった時に、預けていたお金がなくなってしまうのではなく、保証してもらえるのは嬉しいポイントです。

実際に2010年には日本振興銀行が破綻したこともあり、リスクに備えておくのはいかに必要なことかがわかりますね。

特徴4 インフレに対応できる

貯金の場合はインフレになると金利が上がります。固定金利ではないので学資保険のよりも利息が上がることもあり、預けていたお金が増えるチャンスもあります。

ちなみに現在は普通預金の金利は平均0.001%で、定期預金の金利は平均0.011%になります。

数百万単位のお金を預けてても数円程度の金利しかつかないなど、あまりお得とはいえません。

またボーナス時期などに金利を上げている銀行もあるので、そのタイミングを狙って定期預金を始めると少しでもお得に貯金ができます。

特徴5 税金がかかる

定期預金の場合、どんなに利息が貯まったとしても20%の税金がかかります。誰だって税金は少しでも安いほうがいいですよね。

学資保険で増えた金額が50万円以下の場合は税金対象外になるので、定期預金はインフレでお金が増えたとしても出ていってしまうお金が多いことも忘れてはいけません。

学資保険と貯金はどちらがいいの?

それぞれの特徴について詳しく見たところで、結局のところ学資保険と貯蓄のどちらがいいのか・・・気になりますよね。

そのご家庭の金銭状況や今後どの程度のお金がかかるのかなど、置かれている状況によっても変わります。

学資保険に加入する人の多くが必ずFPに聞くといっても過言ではない質問ともいえますね。

学資保険の加入したいのはどんな人?

子供が生まれたけど教育資金について十分な貯金がない場合は、学資保険に加入した方がいいのではないでしょうか。

現在でも108%になる返戻率の高さも十分に魅力的ですし、払込免除特約などもあり、契約者に万が一のことがあった場合にも、子供の将来に向けてかかる教育資金をサポートしてくれます。子どもに苦労をさせてしまうこともありません。

途中解約すると元本割れの危険性もありますが、毎月学資保険にかかる金額が明確にわかりますので、そのお金を用意できるように家計の管理をすることにも繋がります。

子供が実際に生まれてみると予想以外の出費がかかってしまい、思うように貯金ができないなんて人も・・・。

だから強制的に貯蓄ができる学資保険の制度は、お金の管理が苦手な人や浪費しがちな人にも、子どもにできる教育資金を貯める方法としては最適です。

学資保険の返戻率が下がってから批判的な意見もありますが、効率的に貯蓄できるのは学資保険ならではの魅力です。

学資保険に加入しなくてもいい人とは?

子どもの教育資金に対して十分に用意できるだけの貯金がある人や、終身保険などの別の保険で子供にかかる教育費の備えがある場合は、無理に学資保険に加入する必要はないでしょう。

学資保険に加入しなくてもいい状況の人は、定期預金にしておき子供の将来に向けてお金を残しておいてあげれば十分です。銀行が破綻してしまった場合も保証されます。

ただし預金に余裕があるからと使いすぎてしまい、子供の教育資金に回すお金がなくなったということのないように、お金の管理をしっかりと行い万が一の場合に備えておくと安心です。

コツコツとお金を貯めるのが好きな人や、学資保険のリスクをなくして確実にお金を貯めたい人には貯金がオススメです。

学資保険と貯金のどちらがいいのかは、家計や自分の性格によって選ぼう!

学資保険と貯金のどちらがいいのか?について比較してみました。どちらを選択したから正解で、どちらを選んだから失敗とは限りません。

その家計の状況によっても変わりますし、ママ、パパの子供の将来への考え方次第でも、学資保険に加入するかどうかは変わってくるからです。

学資保険にするべきか?もしくは貯金にするべきか?子育ては子供の将来が決まる長期戦だからこそ、しっかりと検討した上で決めたいものですね。

ただ何があるかわからないからこそ、無理なく備えていけるように早めに検討するのをオススメします。

まとめ

いかがでしたか?子供さんの学資金を学資保険か貯金で貯めるかは、長い目で見て自分に合った方法を選びましょう。

自分で決められないときは保険の専門家に相談することをオススメします。

ABOUT ME
FPももか
保険比較ラボのFP(ファイナンシャルプランナー)岡野ももか。元保険販売員の経験を生かして、初心者や女性に向けて、わかりにくい保険選びを無駄なくお得に見直しする方法をわかりやすく紹介。
関連記事
学資保険の知識

学資保険と子ども保険の違いは?現役FPが教育資金の保険の選び方を解説

2017年5月23日
学資保険比較ラボ | ソニー生命の学資保険の口コミ・評判、デメリット、返戻率を現役FPが比較した人気ランキング
子どものために学資保険を考えているけど、どんな保険なのかよくわからないという人は多いです。 教育資金を目的にしている保険は学資保険というの …
学資保険の知識

学資保険は本当に必要?元本割れしない学資保険の選び方とは

2017年3月18日
学資保険比較ラボ | ソニー生命の学資保険の口コミ・評判、デメリット、返戻率を現役FPが比較した人気ランキング
学資保険を選ぶ時は元本割れをしない商品を選ぶのがポイントです。実際に元本割れすると知らずに加入している人が多いです。 学資保険は本当に必要 …
学資保険の知識

学資保険に税金はかかる?満期の申告や対策を現役FPがわかりやすく解説

2020年1月28日
学資保険比較ラボ | ソニー生命の学資保険の口コミ・評判、デメリット、返戻率を現役FPが比較した人気ランキング
学資保険で子どもの学費に備えている親御さんで、意外と知らないのが満期保険の税金についてです。 お祝い金や一時金などまとまったお金を受け取る …