親としては子供が生まれたら、子供の将来のために学資保険に加入してあげたいと思う人が多いです。
かんぽ生命(旧郵便局)に勤めている知り合いがいる人は、あまりよく調べずにつきあいで学資保険に加入した・・・という話をよく聞きます。
多くの人が加入しているかんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」ですが、郵便局はかたいイメージであるものの、本当に「はじめのかんぽ」はよい学資保険なのでしょうか?
これからかんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」に加入しようと思っている人はもちろん、すでに加入している人も「はじめのかんぽ」の実際の評判・口コミや保障内容について気になっている人は多いでしょう。
今回はかんぽ生命の学資保険の返戻率や満期時期、入院保障は必要なのかを、実際に加入している先輩ママにインタビューして、FPの立場から「はじめのかんぽ」について検証しました。
目次
かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」とは

かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」は日本郵政の傘下である郵便局が取り扱っている学資保険で、ひと昔前から人気のある商品です。
この「はじめのかんぽ」のメリットは3つあります。
- 保険料の支払い回数を選べる
- 入院保障などの特約が充実している
- 配当金がもらえることです。
デメリットについては次章で詳しく説明します。メリットとデメリットをしっかり覚えておきましょう。
かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」は返戻率・元本割れはどうなの?

かんぽ生命の学資保険は郵政民営化されてから、株式会社かんぽ生命保険が取り扱う保険です。
民営化の後も郵便局の信頼度は高く、学資保険の保障内容も充実していたので、しばらくは学資保険でナンバーワンのシェアを誇っていました。
ところが今は返戻率が下がってしまったために元本割れするようになり、かんぽ生命の学資保険がオススメとは言いにくい状況になっています・・・。
返戻率が元本割れしているというのは、利回りがマイナスになっている状態を言います。
「はじめのかんぽ」は2014年にリニューアルして新しい保険に変わりました。変更点としては返戻率を見直すために、死亡保障がついた保障型から貯蓄型に変わりました。
2016年8月にかんぽ生命が保険料の見直しをしてから学資保険の元本割れするようになりました。かんぽ生命の学資保険を検討中の人は、このデメリットをしっかり抑えておきましょう。
かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」の満期時期は?

かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」は3つのコースがあって、それぞれ満期時期や特徴が違います。
- 大学入学のときに学資金を受け取れるコース
- 小学校、中学校、高校、大学の入学時にそれぞれ学資金を受け取れるコース
- 大学在学中の4年間に受け取れるコース
ポイントは返戻率よりもご家族のライフプランにあった満期時期のコースを選ぶことです。
大学入学のときに学資金を受け取れるコース
大学入学のときに学資金を受け取れるコースは、大学に入学する際の多額の学資金に備えることができます。
大学入学時には、受験費用、入学金、一人暮らしのための準備金が必要となり、公立、私立などで違いはありますが、150万円以上はかかる場合が多いので、大学入学のときに学資金を受け取れるコースで備えるとよいでしょう。
満期時期は、17歳、18歳または12歳があり、保険料の負担を少なくしたい場合は12歳までの支払いを選択し、保険料を抑えたい場合は17、18歳払いを選びましょう。
契約者の加入年齢には制限があり、男性は18歳~65歳、女性は16歳~65歳、お子さん(被保険者)の加入年齢は年齢は0歳~12歳となっています。払込期間が12歳の場合は0歳~6歳となります。
小学生の高学年まで加入できるのは嬉しいですね。
小学校、中学校、高校、大学の入学時にそれぞれ学資金を受け取れるコース
小学校、中学校、高校、大学の入学時にそれぞれ学資金を受け取れるコースは、大学入学のときだけでなく、小学校~高校の入学時にもお祝い金を受け取れるコースです。
お子さん(被保険者)の契約加入年齢が0歳~3歳までになっているので気をつけましょう。
大学在学中の4年間に受け取れるコース
大学在学中の4年間に受け取れるコースでは、大学入学と毎年必要な授業料などにかかる学資金を準備できます。
加入しておけば、お子さんの大学在学中に家計を気にすることがないので安心ですね。
かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」の入院特約とは?

かんぽ生命の学資保険は、入院保障(ケガや病気で入院した時の保障)を追加できます。ところが他社で入院保障に加入している場合は、かんぽ生命で入院保障をつけるかどうか悩まれるでしょう。
かんぽ生命の学資保険ですべての種類に入院特約をつけられるわけではないです。
学資保険の基本保障は50万からになっていますが、特約を付加する場合は100万以上のプランに加入する必要があるのです。かんぽ生命の学資保険の特約は入院のみで、通院保障は含まれていません。
100万円保障に加入した場合は、1日1,500円の入院保障をつけることができます。
かんぽ生命の入院特約は2種類あり、1型は入院初期保険金として入院した初日に入院保険金を5日分を受け取ることができます。2型の場合は1日1,500日に入院日数をかけた保険金を受け取れます。
ここからは実際にかんぽ生命の学資保険に加入されたOさんの体験談を紹介します。
かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」の体験談からの評判・口コミ

友人のOさんはwebデザイナーさんで5歳の息子さんと2歳の娘さんをもつママさん。いつも子育てと仕事に一生懸命、いつも明るく前向きで、とても素敵な方です。
今回は友人Oさんが2人のお子さんのために、かんぽの学資保険「はじめのかんぽ」に加入しているということで、FPの立場からOさんにインタビューさせてもらいました。
結論!かんぽ生命は元本割れするので、ソニー生命の学資保険がオススメ

結論から言うと、かんぽ生命の学資保険に入院特約をつけると、どうしても元本が割れてしまうので、基本的にあまりオススメできません。
ところがインタビューに応じてくれたOさんのお子さんのように、小さい子供さんの入院は思ったよりも多く、医療費以外の部分である、食事代や個室代で費用がかかるケースが多いようです。
多くのママさんは子供は医療費が免除されたり、治療もあまり期間がかからないと思ってしまいがちですが、いつ何があるかわからないので、家計に余裕があればもしもの時のために医療保険も加入しておくに越したことはないです。
どうしてもかんぽ生命の学資保険に加入するという場合は、入院保障は特約部分なので必要ないと思ったらいつでも解約できるので、家計に余裕がある場合は加入時にはつけられるとよいでしょう。
かんぽ生命の学資保険に加入するなら、毎月の支払いを年払いすることで割引になるので、年払いを選ぶことをオススメします。
友人Oさんのように医療特約をつけて医療保険を使った人は保険料を払った以上にもらうことができますが、学資保険が終わると同時に医療保険も消滅するので覚えておきましょう。
FPで元保険販売員の立場からのアドバイスは、子供さんの将来を考えると学資保険は返戻率のよいソニー生命の学資保険に加入して、将来的に継続できる医療保険に加入することをオススメします。
医療保険は年齢がより若いときに加入したほうが保険料が安いので、医療保険を検討している人は学資保険と同時に別の商品で早めに加入しましょう。
まとめ
いかがでしたか?かんぽ生命だけでなく、学資保険に入院特約をつける人は全体の50%です。
近年は学資保険の返戻率が下がっているので、その分入院特約でもしものケガや入院に備えておけば、急な事態にも対応できます。
ところが学資保険の返戻率が気になって入院保障をつけないという人は多いでしょう。学資保険は返戻率だけではなく、それぞれの家計にあった保障内容や掛け金で備えることが大事です。