2016年1月に日銀(日本銀行)が景気回復のため、マイナス金利を発表したことは話題になったので知っている人も多いでしょう。
2016年4月からは大手生命保険会社など、多くの保険会社の学資保険が次々と販売停止になりました。
学資保険で業界No.1のソニー生命が取り扱っている学資金準備スクエアも、2016年12月にマイナス金利が理由で学資保険の販売停止しましたが、2017年11月に販売を再開しているので安心してください。
今回はソニー生命の学資保険は販売停止したけど大丈夫なの?今のソニー生命の学資保険の返戻率はどうなっているの?という人のために、
元保険販売員でファイナンシャルプランナーの立場から、
- マイナス金利とは何か?
- マイナス金利によるソニー生命の学資保険への影響
- マイナス金利で販売停止になった学資保険は?
- 学資保険の返戻率ランキング
などについてわかりやすく説明します。
目次
マイナス金利とは

マイナス金利とは、民間銀行が中央銀行(日本の場合は日本銀行)に預けるお金の金利がマイナスになることを言います。

「金利がマイナスになる」という状態は、民間銀行が日銀にお金を預けると日銀に金利を払うことになります。

お金を預けると利息がもらえるのに、マイナス金利になったら預けたほうが利息を払うことになります。
つまり、今までとはまったく逆のことがおこっているわけです。
2017年4月の標準利率が標準利率が1%~0.25%へ引き下げの影響で、学資保険の保険料の割引率である予定利率がダウンして保険料が値上げされました。
これによって終身保険、個人年金、介護保険、学資保険などの貯蓄型の保険に大きく影響する事態となり、保険料が高くなり、貯蓄性が低くなりました。
大きな変更点は、貯蓄型で10年、15年の短期払いにした商品があることです。短期払いの後に据置期間をとって保険料の負担が多くなることがあるので気をつけましょう。
マイナス金利は何のためにするの?

日本でマイナス金利の施策が導入されたのは、「民間銀行が余ったお金を日銀に預けないようにするため」です。
日銀に預けないことで、企業への融資や有価証券の運用などに使うことで、経済を活発にする目的があります。
その裏には、2013年から日銀が行っていた施策がうまく成果をあげられなかったことにあります。日銀は物価上昇率2%を目指していますが、なかなか予定通りに進んでない状況です。
マイナス金利の施策が2016年から導入された理由は、中国の景気が芳しくないことや、原油の価格が落ち込んだこと、日経平均株価が下がったことなどの理由からです。
マイナス金利で販売停止になったり、返戻率が下がった学資保険はあるの?

マイナス金利で販売を中止した保険会社もあります。販売を続けている学資保険も、10、15年などの短期払いが多いです。
短期払いで据置期間がある場合は運用効率を上げられます。短期払いは教育資金があまりかからない時期に、集中して払い込むと効率がよいでしょう。
学資保険を選ぶときは必ず見積もりを比較して、貯蓄性が高い「返戻率の高い商品」を確認してから選ぶようにしましょう。中には元本割れしているものがあるので、気をつけて下さい。
【利益の計算式】
受取金額 - 払込累計額 = 差額部分
この差額部分がプラスになっている場合が利益が出ているということになります。
加入済みの学資保険の返戻率はどうなるの?
ソニー生命の学資保険は加入しても大丈夫なの?販売停止になったら今までに加入していたどうなるの?と思っている人は多いでしょう。
すでに加入済の学資保険を持っている人は、契約時の保険料は上がらないです。また保険料が上がらないため返戻率も高いままで満期を迎えるので、心配しなくても大丈夫です。
マイナス金利後、2017年4月から多くの保険会社が商品の保険料を上げて、学資保険では貯蓄型の保険が大きな影響を受けました。
保険料をあげた学資保険を扱っている保険会社は以下になります。
- ニッセイ 学資保険
- フコク生命 学資保険
- ソニー生命 学資保険
- かんぽ生命 学資保険
- 明治安田生命 学資保険など
マイナス金利は学資保険にとっても大きな影響があり、今後も保険料が上がる可能性は高いでしょう。
学資保険に加入すれば高い返戻率が得られるという時代は終わったので、加入を検討する際は、必ず見積もりを出してから返戻率を確認した上で加入しましょう。
学資保険の返戻率については、後から詳しく説明します。
ソニー生命の学資保険の返戻率はマイナス金利の影響はあったのか?

ソニー生命の学資保険Ⅲ型は当時ソニー生命の看板商品で、お客さんを呼ぶためのサービス商品でした。
返戻率は当時120%前後でしたが、マイナス金利によってその時の金利状況に合わない設定になってしまい、その返戻率を維持することができなくなり、2016年6月のから販売停止になりました。
Ⅲ型は販売停止になりましたが、Ⅰ型、Ⅱ型はその時も販売してました。それから2017年11月に改定があり、Ⅲ型は再販売されました。
学資保険の返戻率を上げる7つのポイントとは?

ここからは学資保険の返戻率を上げる7つのポイントを説明します。
家庭によってどの程度学資保険にかけられるかは違うので、家計に無理のない範囲で学資保険の金額を設定しましょう。
学資保険はじめ、生命保険全般に言えますが、あくまでも継続できないと損してしまうので、保険料が払えるかも含めて慎重に設定しましょう。
1. 保険料の支払い方法を年払い、半年払い、または一括払いにする
一般的に保険料は月払いにする人が多いですが、半年払い、年払いで支払うことで保険料の値引きがあるので返戻率を上げられます。
保険会社によっては一括払いで前期全納できる学資保険もあるので、一括が可能の場合はそれが一番返戻率が高くなるでしょう。(ソニー生命の学資保険は一括払いは不可)
貯蓄があるので、半年払い、年払いができるという家庭は、まとめて支払うことをオススメします。
2. 払込期間を短くする
学資保険は保険料の払込期間を自分で設定できます。
被保険者である子供の年齢をもとに、10歳、15歳、17歳、18歳などの期間があり、払込期間を短く設定すればするほど、保険料がより安くなります。
保険料を安くなれば返戻率もあげられるので、払込年齢をより若い年齢にして、半年払いか年払いにすれば保険料は少なくなり、返戻率が上がります。
ですから、子どもが生まれてからすぐに加入して、10歳払いにして年払いにするのが一番返戻率を高める方法といえるのです。
ただ気をつけてもらいたいのが、経済的にそれだけの保険料を払っていけるかどうかです。
10歳払いと18歳払いでは保険料が倍くらい違うので、返戻率を高めるために無理をしないようにしてください。
保険は途中で解約したら損するので、「継続することが何よりも大事」だからです。
3. 子供の年齢が若いほうが返戻率が高くなる
学資保険は子供の年齢も若いほど返戻率が高くなるので、生まれてからすぐに学資保険に加入したほうがよいです。
親の年齢、子供の年齢共に若ければ若いほど保険料は安くなるので、子供が生まれたらすぐに加入するのがベストです。
4. 女性が契約者になったほうが返戻率が高い
シュミレーションしてみると、学資保険は男性が契約するよりも女性が契約したほうが返戻率が0.2%前後高いです。
ですから、父親と母親でしたら、母親がなったほうが返戻率が少し高くなります。
それ以外に、より年齢が若いほうが返戻率が高くなる傾向があるので、なるべくご夫婦でお二人とも見積もりを出して、各保険会社の見積もりを比較してから決めてください。
5. 契約者がより若いほうが返戻率が高くなる
先ほどもお伝えしましたが、学資保険で契約者となる人の年齢が若いほど返戻率が高いです。
契約者の年齢が若いほど返戻率が上がるので、子供が生まれたらなるべく早めに加入するほうがオトクになります。
また、性別や年齢だけでなく、ご夫婦でお二人とも働かれている場合は、収入が高いほうが契約者になったほうがよいです。
6. 学資金の受け取りはなるべく長期運用した後にに受け取る
学資保険は長く運用すれば、返戻率を高くできます。
入学時に祝い金として、小学校、中学校、高校と満期金を受け取れるプランもありますが、払い込んだ保険は長く運用して、17歳、18歳など、大学入学時に最後に一括で受け取るほうが返戻率が高くなります。
経済的に余裕がある家庭はなるべく後から満期金を受ける設定したほうが、返戻率は高くなるのでオススメです。
7. クレジットカード払いにする
保険会社によっては学資保険をクレジットカード払いにできる場合があります。(ソニー生命ではクレジットカード払いは不可)
クレジットカード払いにするとカードのポイントが貯まるのでオトクです。
保険会社によって異なりますので、契約時にクレジットカードが使えるかどうか確認するようにしましょう。
学資保険の返戻率ランキング!返戻率が一番高い学資保険は?

ここからはあなたが気になる、学資保険の返戻金ランキングを紹介します。
返戻率はもちろん大事ですが、それぞれの学資保険の特徴も比較しながら、家庭にあった学資保険を選んでくださいね。
1. ソニー生命の学資保険「スクエア」

元保険販売員の時にソニー生命の学資保険を販売したこともありますが、学資保険でどの商品をよいですかと聞かれたら、まずソニー生命をオススメします。
ソニー生命の学資保険スクエアの返戻率は業界でもNo.1で、Ⅰ型~Ⅲ型の3種類のプランがあります。
一番返戻率が高いのはⅢ型で、10歳までに払い込んだ場合は107.2%、18歳まで払い込んだ場合は103.8%になり、この返戻率は他社にはない高さです。
米ドル建てで備えられて、契約者に万が一があれば払込払込免除になります。
ソニー生命の学資保険スクエアは満期金の受け取り時期や保険料も決められるので、家族に合ったプランをシュミレーションしましょう。
2.フコク生命の学資保険「みらいのつばさ」

フコク生命の学資保険「みらいのつばさ」には返戻率は104.7%で、ステップ型とジャンプ型の2種類のプランがあります。
ステップ型は、入園・入学の時に、祝い金が受け取れて、その後は22歳の時に満期保険金を受け取れます。
ジャンプ型は、大学入学の18歳の時と大学卒業の22歳の時に満期保険金を受け取れます。
兄弟割引があるので、兄弟姉妹がいる家庭にオトクな学資保険です。
3. ニッセイの学資保険

ニッセイの学資保険の返戻率は104.4%で、以前よりは低くなっていますが、貯蓄性を考えると高い返戻率と言えるでしょう。
ニッセイの学資保険には祝い金ありと祝い金なしのプランがあり、祝い金なしのプランのほうが返戻率が高くなっています。
「育児ホットライン」というニッセイだけのサービスがあるので、お子様の健康や育児についての質問を小児科医、看護婦・保健師、管理栄養士に無料相談できます。
4. 明治安田の学資保険「つみたて学資」

明治安田生命「つみたて学資」の返戻率は高くて人気があり、2017年の保険料の値上がりにより今では103%になりました。
契約者に万が一のことがあれば、払込保険料免除になります。
明治安田生命の学資保険は払込期間が5年、保険期間が10年になるので、早めに保険料を払い込んでしまいたいという人にオススメです。
ソニー生命の学資保険は販売停止後も返戻率が高いのでオススメ!

学資保険は2017年4月に保険料の引き上げられてから、今のところは落ち着いています。
学資保険の中でも返戻率が一番高いのはソニー生命の学資保険スクエアなので、今から加入を考えている人にもオススメです。
ソニー生命のライフプランナーは保険やお金のプロで、業界でもトップクラスのコンサルタントなので、学資保険を含めて家計全体の相談も無料でしてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ソニー生命の学資保険スクエアはマイナス金利でⅢ型が販売停止なりました。
ところが今では学資保険の商品の中でも返戻率No.1なので、貯蓄性を求める人にオススメです。
ソニー生命のライフプランナーに保険相談すれば、ご希望のプランにあった商品を紹介してくれるので、まずは気軽に無料相談してみましょう。